2025/08/15

Taiwan Today

文化・社会

第21回「台仏文化奨」、パリで授賞式

2017/11/21
文化部とフランス学士院倫理・政治学アカデミーが共同で設立する「台仏文化奨」の第21回授賞式が現地時間20日夜、仏パリのフランス学士院で行われた。左の写真は文化部の楊子葆次長(=副大臣)から証書を受け取るPatrice Martinet氏(中央の男性)。右の写真はウイーン台湾研究センターのAstrid Lipinsky女史。(中央社)
文化部(日本の文部科学省に類似)とフランス学士院を構成する5つのアカデミーの一つ、倫理・政治学アカデミーが共同で設立する「台仏文化奨」の第21回授賞式が現地時間20日夜、仏パリのフランス学士院で行われた。文化部の楊子葆次長(=副大臣)とフランス学士院倫理・政治学アカデミーの会員でもあるジャン=ロベール・ピット教授がプレゼンターを務めた。
 
「台仏文化奨」は、台湾と欧州の文化交流に特殊な貢献を果たした学者、芸術家、文化人を称えるもの。ジャン=ロベール・ピット教授は「台仏文化奨」の受賞者について、「さまざまな理由によって台湾を覆っていた霧を追い払い、欧州の人々に台湾を見せてくれたような人々」だと形容している。
 
第21回「台仏文化奨」の受賞者(2016年に選出)は、ウイーン台湾研究センター(Vienna Center for Taiwan Studies)と、パリ・カルティエ・デテ・フェスティバル(Paris Quartier d’Ete)を立ち上げたPatrice Martinet氏。
 
Patrice Martinet氏が1990年に立ち上げたパリ・カルティエ・デテ・フェスティバルは、夏に郊外へ遊びに行くことができないパリの住民に、質の高い文芸イベントを提供している。これまで、台湾のコンテンポラリーダンス集団「雲門舞集(クラウド・ゲート・ダンス・シアター)」や当代伝奇劇場、「台湾オペラ」と呼ばれる台湾伝統歌劇「歌仔戯(ゴアヒ)」ののベテラン役者、廖瓊枝さんなどを招いて演出を行ったことがある。Patrice Martinet氏は、特に台湾の芸術団体を高く評価している。
 
Patrice Martinet氏によると、Patrice Martinet氏がパリ・カルティエ・デテ・フェスティバルのフェスティバル・ディレクターを務めていたとき、ヨーロッパ諸国以外で最も多く招待を受けて演出を行っていたのは台湾の団体だった。これについてPatrice Martinet氏は、「わざとではなかった。提案とプログラムが非常に素晴らしかったので、自然とそうなった」と話している。
 
Patrice Martinet氏は取材に対し、フランスで「台湾文化フェスティバル」を開催する構想を持っていることを明らかにした。台湾のパフォーマンス・アートと造形芸術のエネルギーを結合させ、台湾文化をより完全に表現するのが狙いだという。「我々にとって台湾は、フランスで文化フェスティバルを開催するだけの価値がある対象だ」と語っている。
 
ウイーン台湾研究センターは2009年に設立された。今回は学者のAstrid Lipinsky女史(52歳)が同センターを代表して授賞式に出席する。Astrid Lipinsky女史と台湾の関係は、彼女の父親の代まで遡ることができる。Astrid Lipinsky女史の父親はかつて台湾北部・桃園市のある組織で、地政学や土地改革について教えていたことがある。
 
Astrid Lipinsky女史によると、ウィーン台湾研究センターの研究テーマは多様で、次回のテーマは台湾の文化外交だという。内容は文学や映画を含む。また、2018年末には政治が研究テーマになる。
 
台仏文化奨は1996年に設置された。文化部(当時は行政院文化建設委員会)とフランス学士院倫理・政治学アカデミーが合同で、毎年2名の受賞者あるいは組織を選出。双方の文化交流の促進につなげている。
 

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